「D50の時間 remix」関連ワークショップの記録
「3色ねんどの交換記録」は、2017年11月7日(水)〜15日(水)に奈良県奈良市にある奈良県文化会館にて開かれた展覧会「HAPPY SPOT FUTURE」の中で開かれたワークショップの記録サイトです。
2017年11月12日(日)13:00~15:00に開かれたワークショップでは、3種類の陶土を用いて、展覧会出展作家である前川紘士と那須大輔と、予約なし・飛び入り参加というかたちで参加した参加者とで、粘土の交換など、いくつかの組み合わせで協働制作を行いました。そこでの制作の過程、制作物の記録を広く共有します。
※現在は当日の写真を数枚上げています。随時記録を上げていきます(当日写真は11月中をメドに)ので、しばらくお待ちください(2017.11.13 前川)
【ワークショップの背景】
奈良県主催で2011年から6回開かれた「奈良県障害者芸術祭 HAPPY SPOT NARA」という企画を振り返る展覧会として2017年11月「HAPPY SPOYT FUTURE」が開催されました。「HAPPY SPOT NARA」の第1回(2011〜12年)と2回(2012〜13年)に、「アートリンクプロジェクト」という、福祉施設に通う障害を持った参加者と外部の芸術家とがペアを組み、一定期間の協働制作を行ったのちその成果を披露する、という企画が行われました(各年10ペア)。1年目にペアを組んだ那須大輔と前川紘士が成果として出した展示「D50の時間」では、約20回、4ヶ月間の制作の機会にさまざまな方法を試して作ったもののほとんど全てと、その過程の記録をまとめたものを合わせて展示しました。
そこから6年経ち、那須と前川ペアは2017年の「HAPPY SPOT FUTURE」に参加することが決まり、当時の作品の確認や記録の再整理、制作の更新などを行い「D50の時間 remix」として展示しました。この展示の準備は、その過程を通して、協働制作時との生活環境・制作環境の変化や作品の紛失などを確認し、「協働制作自体やその前提となる制作環境」「制作物の維持」「作品やその背景の記録、その共有」といったことついて改めて考える機会となりました。
今回のワークショップはこのような背景のもと行われました。
「協働制作とその環境」「制作物とその維持」「作品や制作過程・背景の記録とその共有」といった、アートリンクプロジェクトを行いその振り返りを行う中で浮かび上がった関心について、「1回きりの協働制作」と「その記録の共有」という2段構えの今回のワークショップを通して、改めて考えるきっかけを作ります。
1.
ex:・会場風景(2017.11.10金) [前川 2017.11.11]
2.
ex:・ペンギン(父)。上半身は那須、下半身は前川作。それぞれで作って後に合体させた。釉薬の色は、モチーフになった那須のコラージュ作品を参考に、釉薬を何パターンか前川が購入。施釉当日に、下半身を那須、上半身を前川が塗った。舌のような部分が個人的に気に入っている[前川 2017.11.11]
3.
・2011.12.某日 。10回目のアートリンク。上半身那須、下半身前川が整形。那須が作ったコラージュ作品のモチーフ「ペンギン(父)」を2人で再現。五右衛門風呂か何かが沸騰しているようにも見える[前川 2017.11.11]